プロトピックを塗るとヒリヒリする、痒い、痛い、熱いって人はこれを守って!プロトピックと上手に付き合う方法
2018/10/10

プロトピックを顔に塗ってひどい目にあったことは誰でも一度はあると思う。
これは100%医者が悪い。
使い方の指導をされてなかったから、プロトピックの性質をしっかり説明されてないからなんだけど、性質と使い方を理解すればステロイドよりも使い勝手が良い面もあります。
特に顔の赤みにはめっちゃ効く。
アトピーでステロイドの長期使用で顔の赤みに悩む人が多いと思うし、僕もそうだったけどプロトピックに変えてから顔の赤みも改善された。
それでもプロトピックが痛くて熱いから使えないって人は保湿剤をいいものに変えた方がいい。
プロトピック+ヒルドイドの組み合わせはマジで痛いし痒くなるのでできることなら避けたい。
おすすめはメディプラスゲルのセラミド入りオールインワンゲル。
セラミド入りでコスパもよくこの価格帯での品質は一番いいので現在もメインで使っています。
メディプラスゲルについて詳しく書いたこちらの記事も参考にしてください。
プロトピックはヒリヒリして使えない!塗ったら逆に痒くて真っ赤になる!あんなもん使うか!って人はちょっと読んでみてください。
目次
プロトピックの刺激感はいつ治まるか
プロトピックの火照りやヒリヒリは1週間ぐらいで治まりますよ~って医者に言われるけど、実際1週間で治まらない場合も多い。
で、一体いつになったら消えるんじゃ!というと製薬会社のマルホのデータがちゃんとあります。
http://www.maruho.co.jp/medical/protopic/movie/#a02より引用
1週間以内でプロトピックの刺激が治まるのはだいたい約半分ぐぐらいの人。
残りの半分の人は1週間以上続くからまぁ1週間とは言い切れないけど、6週間ぐらいで80%ぐらいの人が治まる感じかな。
データがあれば不安も減るからちゃんと提示してほしいよね。
プロトピックとは
プロトピックとはなんぞや、ステロイドとどう違うのかざっくり説明します。
プロトピック軟膏とはステロイド剤と同じ免疫抑制剤です。
アトピーっていうのは免疫細胞が過剰に反応して、免疫細胞のT細胞がインターロイキン2という物質を放出します。
こいつは炎症と痒みを引き起こす。
免疫抑制剤は名前の通りこのT細胞の働きを働きを抑制し、痒みと炎症を引き起こすインターロイキン2の発生を抑えることで痒みがおさまるという薬理作用がある。
プロトピックの有効成分はタクロリムスという成分。タクロリムス軟膏はプロトピックのジェネリック。
炎症を抑える強さのランクはステロイドに換算すると3群の強力(strong)と同程度。これは5段階中3番目のランクに相当します。
http://www.maruho.co.jp/medical/protopic/movie/#a02より引用
頸部とは首のことだけど、首顔よりも刺激が出にくいことと、皮膚の吸収率から考えて首で出したデータ。
首以外でも有効性は認められている。その場合は効果が表れる期間は全く同じにはならないだろうけど、有効性は認められている。
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プロトピックはステロイドよりも副作用が少ない
プロトピックがステロイドと大きく違うところは副作用が少ないところ。
ステロイドは毛細血管拡張、皮膚萎縮、ステロイド酒さ、ステロイド依存などの副作用があるけど、プロトピックにはそれがない。
http://www.maruho.co.jp/medical/protopic/movie/#a02より引用
皮膚から吸収されるかどうかは分子量の大きさで決まる。
通常の皮膚は分子量が600以上のものは侵入できないようにバリア機能が働いている。
でもアトピー性皮膚炎の肌はバリア機能が低下しているからそれよりも大きい分子量のものまで侵入を許してしまう。
上の図は製薬会社のマルホのものなんだけど、これによるとアトピーの皮膚は分子量900ぐらいのものまで吸収されるとしている。
ステロイドは分子量が500以下だから健康な皮膚からでも吸収されるが、プロトピックは分子量が800ほどなので、アトピーの皮膚からは吸収されるが健康な皮膚からは吸収されない。
http://www.maruho.co.jp/medical/protopic/movie/#a02より引用
健康な皮膚からは無駄に体に吸収されないので副作用のリスクが低いという特徴がある。
ステロイドは毎日使うと皮膚萎縮がおきるけど、プロトピックは皮膚萎縮がないから毎日使うことができるし、顔の赤み(ステロイド酒さ)も起こらない。
10年とかものすごい長期間毎日使うとどうなるかとかはわかっていないし、もちろん薬だからまったくのノーリクスとまではいかないけど、ステロイドに比べればリスクは少ないから正しく使えば生活の質は上がるし快適に過ごせる。
プロトピックは危険!とかよく見るけど、ステロイドにしても抗ヒスタミン剤にしてもなんにしてもなにかしらの危険はあるし、プロトピックだけを特別危険視するのはちょっと微妙だと思う。
危険性やエビデンスばかりが気になるけど、エビデンスが乏しい=悪、効果がないっていうわけでもない。
その辺りについてはこの記事を参考にしてみてください。
アトピーはエビデンスに基づく医療だけで治すのは限界かも。エビデンスなくて効果があるものだってあるよ。
プロトピックの使い方
プロトピックのことを理解した上で、次はヒリヒリする、痒くなる、灼熱間をどうやって抑えて使っていくかについて書いていきます。
プロトピックの刺激感対策は販売元のマルホのサイトには載っているけど、医者は丁寧に教えてくれないからね。
http://www.maruho.co.jp/medical/protopic/movie/#a02より引用
これだけあるのにまじ説明しないからね。
こういうことがあるから皮膚科選びって大事になってくる。
皮膚科選び、アトピーの名医のいる病院についてはこちらの記事も参考にしてみてください。
何をやっても治らない超重症の成人アトピーはアトピーの名医に診てもらうのもいい選択肢
プロトピックを使う前にまずはステロイドである程度炎症を抑える
プロトピックはある程度炎症を落ち着かせてから使うのが前提になっています。
炎症を抑える強さのランクはステロイドに換算すると3群の強力(strong)と同程度。これは5段階中3番目のランクです。
ステロイドでいうとリンデロンV、ベトネベート、メサデルムなどと同程度なので、顔にロコイドやリドメックスなどのWeekやMediumクラスのステロイドを使っているならプロトピックの方が抗炎症作用も強いので、できることならプロトピックに移行した方が良い結果が得られるケースが多い。
逆にネリゾナやデルモベートなどを今使っている場合はそれよりも炎症を抑える効果が低いので、炎症を抑えきれなくて使用を継続するのが難しい。
めちゃめちゃ重症のアトピーで皮膚がびらん状になっていたり、常に汁が出ている状態の肌に使う薬ではないので注意。そこに塗ると地獄が待ってる。
こういう場合は今使っているステロイドで炎症をしっかり押さえながら、休薬期間を作りプロアクティブ療法で徐々にステロイドのランクを落としていき、strongクラスのステロイドで過ごせるようになってからプロトピックに移行をするのが正しい使い方。
これをいきなりプロトピックに切り替えると地獄をみるので注意しないとまじで辛いし医者はこれをちゃんと説明するべき。
http://www.maruho.co.jp/medical/protopic/movie/#a02より引用
strongクラスのステロイドで炎症をコントロールできるようになってきてからプロトピックを使い始めます。
最初から完全に移行するのも良いけど、それだと刺激感が我慢できないかもしれないので、初めは無理せずに朝晩どちらかだけプロトピックに切り替えて、肌にプロトピックを慣れさせていく方法でも問題ない。
http://www.maruho.co.jp/medical/protopic/movie/#a02より引用
刺激感が治まってきてからは間隔をあけて使用を継続すること。
いくらプロトピックがステロイドと違って皮膚萎縮やステロイド酒さの心配がないからと言って、症状が治まってからは毎日使うのは好ましくない。
休薬期間を作ることも大切。
でも潜在的な炎症は残っているし、ステロイドにしてもプロトピックにしても炎症を抑える対処療法に過ぎないので、使用を止めるとまた炎症が再燃してくることもあるので、しばらくは使い続けることをおすすめする。
もちろんこの辺は自分の体、肌を見ながら何日置きにするか試行錯誤してコントロールしていってください。
標準治療の治療の記録はこちらの記事にまとめたので参考にしてください。
アトピー標準治療で完治させる手順をブログにまとめた。標準治療で治らなかった僕のアトピーが治った方法。
プロトピックと保湿剤の併用で刺激感が減る
保湿剤は併用しなくても良いけど、保湿剤も使うことで刺激感を和らげることができるデータがある。
http://www.maruho.co.jp/medical/protopic/movie/#a02より引用
ヒルドイドローションを併用することで30%ぐらい刺激を抑えることができるとされている。
これは別にヒルドイドじゃなくても良くて、他の保湿剤でも同等の効果が得られると予想できるし、僕はヒルドイド以外の保湿剤でも全然大丈夫だった。
というかそもそもヒルドイドはアトピー治療で顔に使うのは向いていない。
血行が良くなるから痒みが増す。
アトピーで顔に使う保湿剤は天然ヒト型セラミド シュセラモイストゲルがおすすめ。
アトピー肌は天然保湿因子が少なくて、水分を保つことができない。
水分がない乾燥した肌っていうのはスッカスカでバリア機能がめっちゃ低くて、すげー弱い。
で手っ取り早くて一番効果的なのが直接肌にセラミドを補給してやること。
シュセラモイストゲルはアトピー肌に刺激になるようなものも少なく、ヒルドイドよりも低刺激で保湿力も高いので顔に塗るのは超向いている。
セラミド配合の保湿剤は効果も高い分値段も高くてリッチなものなんだけど、シュセラモイストゲルは初回は2000円以下で買えるし2回目以降も4000円を切る。
もっと高くて良い商品ももちろんあるけど、コスパと効果、継続できるかで考えるとシュセラ モイストゲルが現実的な選択肢。
50g入りなんだけど顔に使う分には十分1ヶ月持つ。
アトピー性皮膚炎と脂漏性皮膚炎は併発するし、自分では気づいてなくても感染症が起こってことは結構ある。
医者も見落とすしね。
保湿剤選びも全身に使うとなるとまた話が変わってくるので、全身用の保湿剤についてはこちらの記事を参考にしてください。
メディプラスゲルはアトピーにオススメのコスパ最強保湿剤!口コミで話題のオールインワンジェルの効果とは?
抗ヒスタミン剤を飲む
抗ヒスタミン剤を飲むことでプロトピックのヒリヒリや痒みを減らすことができます。
抗ヒスタミン剤は薬の性質上効果を感じられるまでに飲み始めてから2週間ぐらい期間が必要だからちょっと長い目で見ないといけないけど、プロトピックの火照りや痒みが減る報告があります。
僕はこれを皮膚科で言われたことはない。マルホのサイトを見て知った。
抗ヒスタミン剤は重症化してないアトピーだと出してもらえないことが多くて(もちろん言えばくれるけど出したがらない皮膚科もいる)飲んでない人も結構いると思うんだ。
僕もアトピーになって初めのころは存在自体も知らなかったし。
1年以上も皮膚科に通っていたのにも関わらず。
別の皮膚科に行ってみて初めて処方されたけどまじでもっと早くくれよ!って思ったっす。
痒くて眠れない時にも使えるし、あると便利な薬です。
アトピーで眠れない時の対策についてはこちらの記事も参考にしてみてください。
【睡眠は量より質】アトピーを治すなら質の良い睡眠を入浴で掴め!睡眠不足対策超まとめ
洗顔や入浴のタイミングを避ける
プロトピックを塗った直後はお風呂やシャワーがいつも以上に刺激を感じる場合があります。
さすがに塗った直後にお風呂に入る人はあまりいないと思うけど、プロトピックを塗ってから2時間ぐらいはお風呂に入らない方がいい。
僕の経験だから何とも言えないけど、家に帰って痒いからとりあえずプロトピック塗ってみてその後油断してすぐお風呂に入った(って言っても2時間後とか)ときでもヒリヒリして熱くてやばかった。
後はお風呂上りにすぐ塗るのも避けた方が良い。
お風呂上りは5分以内に保湿!とかそんなノリでプロトピック塗るとえらい目に合う。
お風呂上がりにプロトピックを塗る際は火照りが治まってからにしよう。落ち着いて。
それとプロトピックを使っているとシャワーやお風呂がいつも以上にヒリヒリして痒いと思うけど、そういう場合は塩素除去をするとだいぶマシになる。
塩素が皮膚へ与える刺激も減るから、お風呂上がりの痒みも軽減するし、なによりアトピー悪化のリスクが減る。
飲み水の塩素は気にしても、お風呂の塩素は全然気にしない人が多いんだけど、水道水を飲んで体内に入る塩素よりも、お風呂で気化した塩素の方が実は量が多い。
アトピーを悪化させている原因のひとつに塩素があるから、シャワーヘッドを変えて塩素除去をするだけでアトピーの症状もだいぶ変わってくる。
毎日入るものだし、入浴1つでアトピーが悪化、軽快するほど重要。
塩素除去なんてアトピー治療において優先度は低いと思われがちだけど、これは確実にやった方が良いです。
塩素除去についてはこっちの記事に書いてます。
シャワーヘッド交換で塩素除去するだけでアトピー改善するからおすすめ
僕が使ってオススメなのはアロマセンスというシャワーヘッド。
セラミックの半永久的に使えるタイプとかもあるけど、あんまりオススメしない。塩素除去するならカートリッジ式が1番確実。
シャワーヘッドを変えるだけで簡単に塩素除去ができるし、長く使えるから費用対効果も抜群。
高いように思うけど1日あたりで考えると安いし、普通に気持ちよくお風呂に入れるのが何より幸せ。
水が細かくてお湯が柔らかいから気持ちいい。
シャワーを浴びると痒くなってついつい温度を上げて熱湯シャワーを浴びて結果アトピーが悪化するという負のループを断ち切れたのも塩素除去したおかげ。
プロトピックのヒリヒリ感は堪えればそのうち消えるんだけど、まじで我慢できないほどなので、ちゃんと理解して正しく使わないと、継続することは難しい。
ここに書いたことを全部やっても初めのうちのプロトピックの刺激感はゼロにはできないと思う。
でも耐えられるぐらいの刺激ぐらいには持っていけると思う。
初めは塗ると真っ赤になるけど、プロトピックを塗ってヒリヒリする、皮膚が真っ赤になるのはちゃんと成分が効いている証拠だから心配しなくていい。
1週間で刺激感が治まらなくても、使い続ければ刺激が出なくなるデータがあるから、辛くなったらそれを思い出してください。
プロトピックが使えるようになると顔の赤みにも効くし皮膚萎縮もおさまってくるから、ぐっと生活しやすくなりますよ!