アトピー性皮膚炎とは?ガイドラインから見てみよう

      2016/12/05

悩む女性

アトピーについて散々調べたって人も意外とガイドラインを見ていないってこともあるんで(僕が昔そうでした)ガイドラインには1度目を通しておいた方がいいと思います。

なので今回はアトピー性皮膚炎についてガイドラインに沿って基本的な事を書きます。

アトピー性皮膚炎とは?

公益社団法人日本皮膚科学会が発表しているガイドラインによると、アトピー性皮膚炎の定義は以下です。

 アトピー性皮膚炎は,増悪・寛解を繰り返す,瘙痒 のある湿疹を主病変とする疾患であり,患者の多くは アトピー素因を持つ4).アトピー素因とは,①家族歴・ 既往歴(気管支喘息,アレルギー性鼻炎・結膜炎,アトピー性皮膚炎のうちいずれか,あるいは複数の疾患) があること,または② IgE 抗体を産生しやすい素因を さす.

日本皮膚科学会ガイドライン アトピー性皮膚炎診療ガイドライン 2016 年版

簡単に言うと体質を背景に、さまざまな刺激により激しい痒みを伴う湿疹が皮膚に起こり、良くなったり悪くなったりを繰り返す疾患ですよ、ということですね。

さらに皮膚バリア機能が正常に働かず、皮膚が炎症や痒みを起こしやすくなっているのがアトピー性皮膚炎の特徴でもあります。

アトピー素因とIgE抗体の産生しやすい素因というところが、他の皮膚の疾患と違うところですね。

ガイドラインの病態という項目の中にもう少し詳しく書いてありますので興味がある人は読んでみてください。

アトピー素因

ではアトピー素因っていったいなに?というと、さきほどの公益社団法人日本皮膚科学会のガイドラインのアトピーの定義の中の①ですね。

アトピーやアレルギーを家族や自分に持っている人(過去を含む)をアトピー素因を持つ人と言えます。

遺伝的な要素でもありますね。

家族の人が花粉症やなんらかの食物アレルギーとかを持っていれば、自分にも遺伝している可能性があります。

ただし、なんらかのアレルギーが遺伝していてもそれが発症するかはまた別です。

母親が花粉症でも自分は花粉症じゃないって人もたくさんいますし。

アトピー素因を持っていようがアトピーにならない人もこの世にはたくさんいます。

この辺がアトピーの難しいところですね。

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IgE 抗体とは

日本皮膚科学会のガイドラインの中にIgE 抗体がなんなのか明確に書いてある部分がなかったので、いろいろ探したんですがいい感じなのが見つからなかったので僕なりにまとめます。

IGE抗体とは何かというと、簡単に言ってしまえば抗原(アレルゲン)から体を守るものです。

血液中に存在し免疫を担っているもののひとつです。

すべての人の体に存在しています。

抗原(花粉やダニ、ハウスダストなど様々なアレルゲン)が体内に侵入するとIGE抗体が作られ、抗原から体を守ろうとする。

これだけ見るとIgE 抗体は別に悪者ではないと思いますよね?悪者でないんですが、問題もあります。

それはIgE 抗体は体内に蓄積され過剰に増えるとアレルギー反応を起こすんです。

コップと水で例えると、コップ(体内)に水(IgE 抗体)がどんどんいっぱいになっていって、その許容量を超えてコップから水があふれた時にアレルギー反応(花粉症など)として発症するのです。

それとアレルギー反応を起こせば起こすほどIgE抗体は血中に増えるんです。

血液中のIge抗体の総量を調べることでアレルギーの強さを調べることができます。

IgEの検査

検査で調べる項目は主に二つ。

特異的IgEと非特異的IgE です。

特異的IgEとはスギ花粉や卵など、個別のアレルギーの起こりやすさです。RAST検査とも言います。

花粉症の人はスギやイネに対するIgEが高くでたり、卵アレルギーの人は卵に対するIgEが高く出たりします。

ただ、アトピーの人は全体的に

非特異的IgEは個別のものに対するアレルギーの強さではなく、全体的なアレルギーの強さを表します。RIST検査とも言います。

IgEが高いと医者が言っている時は非特異的IgEのことを主に指しています。

非特異的IgE 総IgE 血中IgE 血清総IgEなど、言い方は様々ですがどれも同じ意味です。

基準値は成人で170 (IU/mL)と指定している病院がほとんどです。ですが本来この数値以内なら正常という値はありません。

個人差があります。

人によって数値が高い人もいれば低い人もいる。

ただ、アレルギーの強さを数値で表せられるので、ひとつの目安になります。

数値が大きくなるほど、アレルギー体質が強くなり、アトピーの人は数値が高い傾向にあります。

しかし、アレルギー体質の検査であって、アトピーのひどさは数字と必ずしも比例はしません。

IgEの数値が高くてもアトピーの症状が出ない人もいるし、反対にIgEの数値が低く、アトピーの症状がひどい人もいます。

アトピーのひどさはTARCで判断します。

TARC検査についてはまた別の記事でまとめます。

ちなみにアトピーはIgEだけの疾患ではないので、原因となるアレルゲンを徹底的に避けても良くならない場合もあります。

脱ステロイド療法で有名な佐藤健二先生も著書の中でアトピーはIgEだけの疾患ではない、IgEの低下なしに症状が改善するとも言っています。

ではIgE検査は無駄かというと、僕はそうではないと思います。

ひとつはアレルギーの強さを数値で見れること。

自分が何にどれぐらいアレルギーがあるのか知るのは大事だと思います。

特異的IgEの数値が高いものが原因の場合、それを徹底的に排除するとアトピーが軽快することもあります。

また、原因だと思って避けていたものに対してアレルギーがなかった場合、それを避ける努力をしなくてもよくなります。

自分が何にどれぐらいのアレルギーを持っているか、というのを知っておくと原因の特定に役立つと思います。

検査方法は病院で採血してもらったら1週間ほどで結果が出ます。

料金は4500円ぐらいでやってもらえます。

この時ちゃんと説明してくれない皮膚科の先生なら病院を変えましょう。

皮膚科の先生がいい先生ならアトピーが良くなるのも早いと思います。

逆に知識のない変な先生なら、いつまでたっても治らないことだってあります。

皮膚科の先生って意外と無知だったりするし。

そもそもアトピーじゃない人だったりして、患者の気持ちわかってなかったりするからね。

なんか話がちょっと脱線した感ありますけど、アトピー性皮膚炎とアトピー素因、IgEについてはこんな感じです!

 - アトピー性皮膚炎の基礎知識