アトピー改善に向けて肌のバリア機能回復のための基礎知識

      2016/12/05

ペンとノート

アトピー性皮膚炎っていうのはなんらかの原因があって、皮膚のバリア機能が正常に働かなくなっている病気、皮膚のバリア障害の病気です。

で標準治療でアトピーが治らなかった人は、アトピーを引き起こしている原因(特定のアレルゲン)を探すのにばっかり気がいって、この皮膚のバリア機能のことは無頓着になってることが結構あると思うんですよ。

たしかに原因となるアレルゲンが特定できた場合はそのアレルゲンを遠ざける生活を送ればアトピーは回復に向かうんですけど、皮膚のバリア機能に原因がある場合もあります。

アトピーにはアレルギー性のものと刺激性のものがあるので、刺激性の場合は肌の触れるものや肌のバリア機能の改善でアトピーが治る場合もありますから、食生活だけではなく、肌のバリア機能の改善も並行して対策していくと完治のスピードも速くなりますし、肌の状態が安定してくると生活の質も良くなっていくので精神的にもすごく楽です。

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皮膚のバリア機能とは

健康な皮膚と敏感肌の皮膚の比較画像

http://www.purenoble.com/column/binkanhada/より引用

皮膚のバリア機能とは簡単に言ってしまえば乾燥と外部からの刺激や雑菌などの異物、紫外線などから肌を守ってくれる働きです。

雑菌やアレルゲンが侵入するのを防ぎ、水分が蒸発して肌が乾燥しないように水分を保ち、角質が剥がれ落ちることや刺激や衝撃から肌を守られているのは全部皮膚のバリア機能のおかげなのです。

このバリア機能が低下していると、水分が蒸発しやすく肌が乾燥し、外部からの刺激を受けやすく、ダニやホコリ、雑菌やアレルゲンの侵入を許してしまい、さまざまな肌トラブルを引き起こすってことです。

 

皮膚のバリア機能の構造

皮膚の構造

http://www.skincare-univ.com/article/000005/より引用

まず皮膚の構造なのですが、上から表皮と真皮に分類されます。肌のバリア機能で重要な役割を担っているのは表皮の方です。

表皮は下から基底層、有棘層、顆粒層、角質層という順番で構成されています。そして皮膚の一番外側の角質層のうえに皮脂膜という膜があります。皮脂膜には皮膚常在菌という菌が住んでいます。菌っていうと悪いものと思いがちですが、皮膚にもともと住み着いているものです。

この皮膚常在菌も皮膚のバリア機能として活躍してくれています。

肌のバリア機能はこの皮脂膜、皮膚常在菌、表皮の角質層で構成されています。

アトピー性皮膚炎は皮膚のバリア障害なので、大人アトピー改善のためにはこの皮膚のバリア機能の改善がひとつの目標です。

 

皮膚常在菌の働き

皮膚は新陳代謝を繰り返しています。その中で皮脂や汗、垢などを排出します。そして皮膚常在菌はこの排出したものをエサにします。皮膚常在菌のエサは皮脂なんですね~。

さらに皮膚常在菌は皮脂を脂肪酸とグリセリンに分解します。脂肪酸は肌を弱酸性にし、黄色ブドウ球菌や細菌の繁殖を抑え、皮膚の状態を正常に保ってくれます。

そしてグリセリンには保湿効果があるので、肌の潤いを保ってくれます。化粧品にも入っている保湿成分です。

皮脂膜はよく天然の保湿クリームなんて言われますがまさにその通りです。皮膚のバリア機能、新陳代謝(ターンオーバー)が正常なら過度な保湿は本来必要ないぐらいです。

アトピーの人は肌を清潔にしようって気が大きすぎて、必要以上に洗いすぎたり菌を減らそうと神経質になっている人が多いと思います。

でもそれが逆に皮膚の常在菌を減らしてしまって、肌のバリア機能が弱くなっている原因になっていることもあります。肌を清潔に保つことはもちろん大切なのですが、あまり神経質になりすぎないようにしましょう。(黄色ブドウ球菌や悪性の菌が異常繁殖している時はちゃんと対策が畢よですが)

まとめると皮膚常在菌の働きは肌を弱酸性に保ち、細菌の繁殖を抑え、グリセリンをという保湿成分を作り肌の潤いを保ち、皮脂膜を作り出している。

 

皮脂膜の働き

皮脂膜の一番の役割は保湿です。肌の表面の保護膜の役割を担い、角質層の水分の蒸発を防ぎます。

そして角質が剥がれ落ちないように刺激や衝撃から肌を守ってくれています。角質がはがれは肌トラブルにつながります。

細菌やアレルゲン、有害物質を体内に侵入するのを防ぐバリアの役目も果たしているのです。皮膚常在菌の働きと同じなのですが、肌のphを整え、細菌が繁殖しないように肌の状態を保っているのです。

皮脂膜は皮膚常在菌ありきのものですね。なので、むやみに殺菌しすぎないことですね。

角質層の働き

nmfと細胞間脂質の働き

https://cella.jp/skin_care/detail.php?p_id=1080より引用

角質層の働きが一番重要で、アトピーの人はここがうまく機能していないことが多い。というよりもアトピーの人は健康な人に比べて皮膚及び角質の水分量が少ない。

角質層(角層とも呼ばれる)は角質細胞と細胞間脂質と水分で構成されています。厚さはわずか0.02ミリしかありません。

この角質細胞がいくつも重なり合い、細胞間脂質がその隙間を埋めることで0.02ミリですが、隙間のない強固な構造を作ることで、がっちりと水分をキープします。

角質細胞がきっちりと並び、水分の層、油分の層といくつも層を並べて肌を乾燥や刺激や細菌から守っているんですね。この構造をラメラ構造といいます。

角質細胞の中にはNMFと呼ばれる天然保湿因子が含まれています。NMF然保湿因子)は水分と結合することで、水分が蒸発しにくいように働き、弾力のある肌を保っています。NMFの減少が肌の乾燥やバリア機能の低下を招いているんですね。天然保湿因子であるNMFは間違ったスキンケアや皮膚を掻き毟って角質層を破壊したりすることで減少します。また、皮膚のターンオーバーが正常に行われない場合もNMFがちゃんと作られなかったり、加齢とともに減少もします。

この天然保湿因子NMFは増やすことは難しいので、減らさないようにすることと、肌のターンオーバーが正常に行われるよう整えていくことが大事です。

化粧水や乳液にはこの天然保湿因子が含まれているので、塗ると肌が潤うっていうわけです。代表的なのがコラーゲンとかヒアルロン酸です。

 

そして細胞間脂質ですが、成分の約半分がセラミドで構成されています。アトピーの人はこっちの細胞間脂質がとても重要です。

このセラミドは新陳代謝の過程で作られていて、天然保湿因子と同じく水分を逃さないようにがっちりキープする役割を持っています。NMFと細胞間脂質の両方が十分にないと皮膚のバリア機能はうまく働かないのです。どっちも大事。

でこの細胞間脂質の主役のセラミドなんでが、生まれつき少ない人もいます。そういう人は乾燥肌だったり、敏感肌と呼ばれる人です。アトピーの人もここに入ります。アトピーの人ってセラミドが少ないんです。これは遺伝的にもそうだし、後天的にも少なくなっていることが医学的に証明されています。

なのでセラミドを外部から補給してあげるととても効果があります。これは科学的証明がされているので確実です。エビテンスがあるとこうやって思い切って言えるのでいいですね!

 

まとめ

皮膚のバリア機能は主に3つ。皮膚常在菌、皮脂膜、角質層。

皮膚の常在菌のバランスを整えること。肌のターンオーバーを正常化させる。天然保湿因子と細胞間脂質のセラミドを補給することでバリア機能は回復する。

具体的な方法は長くなっちゃうんでまた別で書きます。

 - アトピー性皮膚炎の基礎知識, 皮膚の事